Primitive Ocean

 長文になる時用のブログ。

PREDATORS

 純粋な人間VSプレデターを扱った映画としてはおよそ20年ぶりの新作ですね。映画全体の出来としては、期待以上だった部分もあれば、期待外れだった部分もあり、まあそれなりに楽しめたって感じですね。未知の惑星のジャングルを主な舞台としているだけでなく、ストーリー展開やキャラクターの構成など、1作目をかなり意識したつくりになっていましたね。以下ネタバレ。
 恐らくイザベル=アンナ。人種が違うんじゃねとか、年齢が噛み合わないんじゃないかとか(ただ正確な年代は明かされなかったが)、色々問題はあるけど、地球では機密扱いされていると思われるプレデターのことについて詳しいし、プレデターを実際に目撃しているらしい点から、そう考えた方が自然。また、エドウィンが足を負傷した時見捨てなかったのも、1作目で似たような状況になって、ホルヘを助けられなかったことから、今度は絶対に助けると思ったからなのかも知れない。
 ハンゾーが刀でプレデターを迎え撃つ場面は、1作目でビリーがマチェットでプレデターを迎え撃つ場面のオマージュ。ただし1作目のビリーが時間稼ぎにしかならなかったのに対し、ハンゾーはプレデターと互角の戦いを繰り広げ、最後はプレデターと相打ちになる。接近戦でプレデターを打ち負かしたのは、あとはシェイファーとハリガンくらいだが、シェイファーはトラップも駆使していたし、ハリガンの場合相手のプレデターがすでに片腕を失っていたことを考えると、相打ちとはいえ万全の状態のプレデターを純粋な接近戦のみで打ち負かした唯一の人間といえる。
 プレデターにも人種のようなものがあり、対立関係があるという設定が作中で描かれていて、それを利用して惑星から脱出しようとしたり、シリーズ初のプレデター同士の戦いがあったりしました。あと今作で敵になるプレデターはスーパー・プレデターと呼ばれていて、外見や装飾なんかは確かにこれまでのプレデターと違うんだけど、ザ・クリーナーのように明らかに異なる存在ではなく、能力や装備に大きな違いは見られなかったな。
 1作目では泥を体に塗って赤外線ビジョンによる探知から逃れる場面がありましたが、今作では逆に、辺り一面を火の海にして赤外線での探知をできなくし、これに対してプレデターも心音センサーを使って対抗するといったアイディアが取り入れられていて、これは面白かったですね。あと人間の声を複製する機能を初めて有効利用していました。
 対して今作で期待はずれだったのは、予告編でたくさんのレーザーサイトが狙っているシーンがあったので、プレデターが集団で襲ってくるものとばかり思っていたが、実際には敵となるプレデターが3体しかいなかったこと。それも実際に戦うのは1体ずつだったし。まあプレデターという種族の性質を考えれば、よほどのことがない限り集団で戦うということはないのだろうし、本当に集団でかかられたら人間では太刀打ちできないだろうけど、でもあの予告編はちょっとずるいよな。あと3人でチームを組むというのは、AVPの時のプレデターのチームが3人だったからなのかも知れない。
 ラストは、まあ続編はあってもなくてもいいって感じのものでした。