Primitive Ocean

 長文になる時用のブログ。

ZOMBIE-LOAN PAYMENT.6「自由への渇望」

 人間が死ぬということが、周囲にどのような影響を及ぼしていくのか。そして、死んでなお生き続けているゾンビというのがどういう存在なのか。色々と考えさせられる話でした。ZOMBIE-LOANという特殊な組織の設定が上手く活かされていましたね。
 芝があまりにも優秀すぎたことが、今回の悲劇を招いたのでしょうね。ただ芝は、自分が得たものが自由でもなんでもなかったんだって分かっていたんじゃないかなぁ。分かっていたから、それでもなお自由を追い求めようとしていて、その心が彼をゾンビとして生かし続けたのではないかなぁ、と。
 自我を持ったままゾンビとして生き続けるには、強烈の執念が必要だって芝は言っていたけど、その点では、知佳は死ぬことや、体は生きていても心は死んでいる生ける屍になることを極度に恐れていて、その反動で生き続けたいと願っているから、芝の言う強烈な執念を持っているんだよね。でも思徒はその逆に、死に関して非常に冷めた見方をしている。つまり思徒には、それ以外のなんらかの執念がなければならないのだが。思徒の香典の話からして、自分自身ではなく、誰かのために生きようとしていると考えられるが。それとももしや、知佳の心が固まっていくって話からして、思徒は知佳と同時期にゾンビになったのではなく、実はずっと以前からゾンビだったって可能性もあるんじゃないかなぁ。
 エクトプラズムを利用して生み出した武器がどこまで現実に存在する武器の性能を再現するかは知らないけど、みちるが思徒の銃を借りて芝を撃つシーンは、よく正確に芝を狙い撃ちにできたなぁって思うよ。それともこれもなにかの伏線?