宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第一章「嚆矢篇」
TVアニメの「宇宙戦艦ヤマト2」のリメイクにあたる作品ですが、「宇宙戦艦ヤマト2199」の続編なので、設定面は大きく異なっていますね。特に地球がガミラスと同盟を結んでいて、ガトランティスと対峙しているというのは大きな変更点ですね。進水式の場面では、地球とガミラスの同盟が宇宙に平和をもたらす、みたいな感じの演説になっていました。ただその同盟も、お互いの思惑の違いから、なにかの拍子に崩れてしまいかねない不安定なもの、という雰囲気でしたが。
冒頭に出てきた僧侶っぽい人たちが身に着けていたローブには、恐らく空間磁力メッキが施されているんだろうな。これで敵がビームを撃ってきたら跳ね返そうとしたんだろうけど、空間磁力メッキは物理的な攻撃には全く効果がないので、あっさり殺害されてしまったのだろう。で、その技術をなんらかのタイミングでヤマトが受け継いで、真田さんがヤマトに搭載させる、って流れになるんじゃないかなぁ。
というか真田さんの完璧超人っぷりが相変わらずだった。もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな。
この世界の片隅に
素敵な映画でした。魂がふるえた、と表現するべきなのか。ストーリーの素晴らしさもそうですが、緻密な時代描写や、映像の美しさもあって、感動しました。
戦時中を題材にしているという作品だと、反戦とか、戦争の悲惨さとか、そういうのがテーマとして描かれることが多いのですが、今作はそういうことではなく、戦時中という状況においてもなお、家族を守り、帰るべき家を守り、日常を守り、それがやがて幸せに繋がっていくんだ、ということを描いていました。
自分の「居る場所」を、「居るべき場所」にしていく。この作品で描かれているのは、まさにこういうことなんだよね。過去に1回会っただけの周作のところに嫁いでいったすずにとっては、呉という土地は右も左も分からず、心の底から頼れる人もいない。最初のころはむしろ、広島の方が自分の「居場所」という印象が強かった。しかし呉で色々な経験をして、周作や家族とも心を通わせるようになって、出会いと別れを繰り返していくうちに、やがて呉の家が自分の「居場所」に変わっていく。焼夷弾が家に落ちてきた時に、逃げるのではなく、延焼を食い止めようとしたのも、そこがすずにとっての「帰るべき家」になっていたから、なんですよね。
悲惨さ、というのはもちろん描かれていました。特に晴美が亡くなって、すずも右手を失う場面は、これまで当たり前のようにあったはずのものが永遠に失われてしまう哀しさ、絶望感が、これでもかっていうくらいに叩きつけられてきましたね。その重圧に耐えかねて、一度は広島に帰ることを決めるすずでしたが、自分のことを憎んでさえいたと思っていた径子の本当の気持ちを知って、自分はここに居たい、居なければならない、という自分の気持ちに気がついたのでしょうね。
ラストに登場した孤児の少女はまるで、晴美が亡くなった直後にすずが考えていたこと、もしかしたらあったかも知れないもう一つの未来、自分が死んで晴美が助かった世界から、すずが連れてきたかのようでしたね。この少女をすずが助けることができたのも、すずが自分の家を守ることができたからであって、幸せを守ることは、いつか誰かをその幸せで救うことだってできる、ということなんだと思います。
当時の人々の暮らしや考え方もきちんと描かれていて、丁寧に作られているという印象でしたね。とても良かったです。
きんいろモザイク Pretty Days
映画というよりは、完全にTVアニメの延長線上にあるアニメでしたね。元々きんモザはクオリティの低くないアニメだったから、映画にしてもそれほど違和感はなかったけど、映画だからといって特別レベルアップしていたわけではないから、映画化した意味はあまり感じられませんでしたね。
学園祭の話が最初と最後にありますが、メインとなっているのは忍、陽子、綾の3人の高校受験の話でした。今作では珍しく、綾が実質上の主役で、忍がヒロインみたいな立ち位置でしたね。普段綾は陽子と組んでいることが多いので、これは新鮮でした。逆に、高校受験の時には絡みがないアリスとカレンは、今回あまり出番がありませんでした。
忍と陽子が、どうやって高校受験を乗り切ったのか、って話は、なかなか良い話だったと思います。最後の学園祭の話も、きんモザらしいっていえばらしいものでしたし。
忍が相変わらずの鬼畜でした。あと「しのこけし」がかわいすぎる!
聲の形
聴覚障害といじめという、2つの難しい問題を扱っているだけあって、色々と考えさせられましたね。ストーリーとしてはきちんとまとまってはいましたし、ハッピーエンドで終わるのですが、そこに至るまでの展開が結構ハードなので、観ていて辛いものがありましたね。
アニメそのもののクオリティについては、やはり京アニだけあって文句なしの出来栄えでしたね。
テーマがかなり重いですけど、永束と結弦がムードメーカー的な存在として活躍していて、話が重くなりすぎないようにしていましたね。
かつていじめていた聴覚障害の女の子を好きになってしまう、という展開は、賛否両論あるでしょう。でも、この作品には一部を除いて「悪人」はいないんですよね。誰もがなんらかのかたちで罪を背負い、もがきながら生きている。最も、ただそれだけなら、結弦が言うように単なる自己満足で、やられた側からすればどうでもいいことなのですが、将也はなんとか硝子に償おうとし、努力して、贖罪もし、命まで賭けている。他の人たちも、硝子と将也を気にかけて、不器用ながらも手を差し伸べている。そこまでできるなら、私としては、許してもいいんじゃないかって思いますけどね。実際硝子も許していますし、そこから先は2人の気持ちの問題だと思います。
将也が顔を見れない相手には×がついているという描写は、特に植野の立ち位置を表すうえで有効でしたね。植野の立ち位置が終盤まで微妙だったのは、理解はできるけど納得はできないという立場だったからなのでしょう。植野は女子の中では一番積極的にいじめに関わっていたのですが、あまり悪い印象は受けなかったです。結局のところ、彼女の主張していることっていうのは、ひとつの真実なんですよね。自分たちとはまるで「常識」が違う人間と接するには、お互いが理解し、歩み寄る必要があるけど、それはとても難しいことなのだから、お互いが努力しなければならないのに、硝子はずっと「自分が悪い」「じぶんのせい」という方向にばかり考えていて、植野や将也たちの本当の気持ちを知ろうと努力しなかった。植野や将也の側も、硝子という「自分たちの常識が通じない」存在にきちんと向き合おうとはしなかった。お互いの努力が足りなかったことから、硝子は邪魔者という認識が生まれ、それがいじめという最悪の結果を招いてしまった。だからいじめられても仕方がない、というのはあってはならないし、いじめを正当化することはできないけど、理解する努力が足りなかったという点では、硝子も植野や将也とある意味同じだったんだと思います。
作中で悪印象だったのは竹内と川井ですね。特に竹内については、硝子に対するいじめに気がついていたと思われるのに、そのことを放置していた挙句、問題が大きくなった途端に将也にすべての責任を擦り付けてますからね。あれは自分の責任を回避するために保身に走っただけにしか見えませんし。川井も、自分の罪から逃げるための言い訳ばかりしてましたから。まぁ川井はまだ、自分の罪に気付いていたっぽい雰囲気はありますが。
聴覚障害があることがいじめに繋がっていることや、補聴器云々については、ことの重大さを端的に表しているけど、実際のいじめの問題はそんな分かりやすい話じゃないんですよね。障害がなくても、大事な物が壊されなくても、心はズタズタにされますから。
にゃんにゃん倶楽部? ただの天国じゃん。
君の名は。
綺麗な映画。そんな印象を受ける映画でしたね。新海誠の作品は、映像の美しさでは定評があるのですが、今作ではそれに加えて、動きもかなり細かくなっていましたね。音楽も好印象でしたし、ストーリーも、展開のさせ方や伏線の張り方など、2時間の枠の中で上手くまとまっていましたし、全ての要素が上手いこと「綺麗」に噛み合っている、と思いました。
起承転結の基本をきっちり押さえていましたね。前半はラブコメっぽい、明るくテンポの良い内容ですが、その日々が突然の終わりを迎え、真相が明かされる辺りから一気に物語にのめり込めましたね。中盤以降はシリアスな展開だけど、登場人物たちの前向きな言葉や態度が多く、話が重くならないように工夫されていました。2回OPがあるというのも、新しい試みでしたね。
きっちりハッピーエンドで終わらせているのも、観終わったあとの印象を良くしていましたね。ラストの瀧と三葉がすれ違う場面で、「秒速5センチメートル」のラストを思い出してしまいましたが、最後はきちんと再会するところで終わってました。まぁ「秒速5センチメートル」は失恋の話なので、目指している方向が全然違うのですが。
ストーリー上重要な伏線はちゃんと回収されてましたが、三葉の父親に関する話は、きっと色々細かい設定とかがあるんだろうな、って思いました。意味深なセリフもありましたし。作中では描かれてなかったけど、それが最後に三葉の説得を受け入れたことに繋がっているのでしょうね。
俳優が声を当てると当たり外れが大きいのですが、今作は特におかしなところもなく、自然な感じでしたね。特に瀧役の神木隆之介は上手いと思った。三葉と入れ替わっている時でも、あまり不自然には感じませんでしたし。
ちょっと疑問に思ったのは、3年の差をどうしてお互い気付かなかったのか、ってこと。カレンダー見れば一発で分かりそうなものなんだけど。お互いの生活環境があまりに違いすぎたうえに、お互いの生活を守ることに必死だったから、そんな簡単なことにすら気がつかなかった、ってことなんでしょうかね。
三葉はかわいいと思った。でも終盤に一瞬だけ出てきた高校生になった四葉の方がもっとかわいいと思ってしまった。
planetarian~星の人~
サブタイトルである「星の人」というのは、ゲーム本編の後日談にあたる小説なのですが、これだけだとそんなに長い話ではないので、作中では回想というかたちで本編がほぼ全て描かれていて、実質上本編の映画化ということになります。というか、配信されているアニメ版が劇場版から切り抜いてきたものですし。なので、配信されているアニメの方は、実は観ない方が良かったり。
ゆるやかな死を迎えつつある世界において、わずかに残された「希望」に未来を託す。本編も、後日談も、そういうテーマで描かれていますね。荒廃した世界において、人々の心は荒み切っていて、そんな中で屑屋が出会った、純粋さを持った3人の子供たちに、屑屋が希望を見出す、という話なのですが、人々の心が荒んでいるという描写がわずかしか描かれてないので、もうちょっと説得力のある描き方はできなかったのかなぁ、とは思いますが。
アニメ自体のクオリティは満足のいく出来でした。唯一のアクションシーンともいうべきシオマネキとの戦闘シーンもよく出来てましたし。ただあの場面でゆめみが前に出てくるのは、原作だとそれこそ女神が降臨したかのような神秘的な印象の場面だったので、そこはちょっと描写不足だったかなぁ。その直後の本編のラストシーンは文句なかったですが。
最後の最後で、ゆめみを「生き返らせる」ことができる希望を屑屋が見出したものの、それが実現できなかったわけですが、でもそれはそれで良かったんだと思います。屑屋はもう死を待つばかりの身だったし、彼にとってゆめみの存在はいわば自分の半身のようなものだったから、ゆめみを置いて自分だけ天国に行くよりも、2人で天国に召された方が、お互いにとって幸せだったと思えますし。
本編最後にあたる、ゆめみが機能停止してしまう場面と、後日談最後の、天国でゆめみと屑屋が再開する場面の両方で泣いてしまった。こんな展開卑怯だろ、って思っても、なぁ。というか隣の席の人も泣いてたし。
ももくり 第9・10話「BBQ/従兄妹と、水着と」
今回はどちらかと言えば周りの人たちの話って感じだったな。翔太とゆうちゃんって、もし一緒に暮らしてたら、同じ布団で寝てるとかいう話になったっておかしくないようなくっつき方だな……。そういう描写があるゲームをやったことがある気がするんだが、思い出せない。
栗原さんって、1歩間違えればヤンデレに走りかねない考え方をしているのに、そういう方向まで至らないのは、家庭環境が恵まれているからなんだろうな。
この中で誰が1番かわいいかって言ったらのりかちゃんだろ。ももくんを除けば。
planetarian~ちいさなほしのゆめ~ 第4話 「酒に酔う」
結末が分かっているから、ゆめみちゃんとのやり取りが哀しく見えるな。分かっていないように見えて、本当は分かり始めている、ってあたりも切ない。
シオマネキの動きがなかなか良かった。
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第4話 「弱虫の妹へ」
恒例のキスシーンがやってまいりました。美々ちゃんが見たら狂喜乱舞して、そのまま勢いで薄い本を一冊書きかねないな。
Fate本編で唯一実現しなかったのがアーチャー対ライダーなんだよな。ライダーは大抵セイバーが相手していたし。
なんとなく、戦闘シーンが少し手抜きっぽい気がしたんだけど。ツヴァイの時はもっと迫力というか、動きが良かった気がするんだよなぁ。
実はクロの冬服姿かわいいなぁ、って思う。
ミョルニルがいかに凄まじい威力だとしても、フラガラックぶち込めば問答無用で勝てる気がしないでもないが。そもそもFateの世界は、相手がどんなに凄まじい威力の武器を持っていても、相性とか特殊効果で勝てる、ってパターンが多いし。
ももくり 第7・8話「はじめてのキモチ…/莉央と栗原、急接近!?」
ひがみではない! 嫉妬だ!!
栗原さんのずれまくってるところがなかったら、ただのラブコメになっちゃうからなぁ。