Primitive Ocean

 長文になる時用のブログ。

ゴルゴ13 Target.4「プリティ ウーマン」

 結局リンダは、自分の事しか頭にないばかりか、上手くいかないとなにもかも他人のせいにしていただけなんでしょうね。ゴルゴにとってみれば、リンダとの関わりは1回限りのビジネス上の付き合い以外のなにものでもなかった。だから依頼が完了すればそれまでだし、マーティ殺害後にホテルの駐車場に現れたのも、ビリーが自分を狙ってくるだろうと分かっていたことと、早撃ちではほぼ互角のスピードだったから、確実に勝てるようにリンダの手をビリーが引くタイミングを狙って現れたっていうだけの話。にも関わらず、リンダはゴルゴが自分を助けに来てくれたのだと一方的に勘違いし、ゴルゴがそのまま立ち去ろうとしたために自分が拒絶されたのだとさらに勘違いを重ね、最後にはゴルゴに銃を向けるという暴挙に出て自らの死を招いた。この銃を向けられた時に撃ち返したのだって、ゴルゴにとってみれば単に降りかかる火の粉を払っただけ。ビリーが人には向き不向きがあると言っていたが、リンダはまさに、自分の器というものがまるで分かっていなかったのでしょうね。さらに言えば、この話に出てくる登場人物のほとんどが、かたちはどうあれ自分の信念を持っていたのに、リンダだけは憧れとか理想とかそういったものを夢想するばかりで、自分の信念をなにひとつ持っていなかったって気がします。