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Primitive Ocean

 元々はゲームとアニメの感想を書いていたのですが、現在はほぼアニメ(ただし更新頻度は遅い)。あとたまに映画とか。

planetarian~星の人~

映画

 サブタイトルである「星の人」というのは、ゲーム本編の後日談にあたる小説なのですが、これだけだとそんなに長い話ではないので、作中では回想というかたちで本編がほぼ全て描かれていて、実質上本編の映画化ということになります。というか、配信されているアニメ版が劇場版から切り抜いてきたものですし。なので、配信されているアニメの方は、実は観ない方が良かったり。

 ゆるやかな死を迎えつつある世界において、わずかに残された「希望」に未来を託す。本編も、後日談も、そういうテーマで描かれていますね。荒廃した世界において、人々の心は荒み切っていて、そんな中で屑屋が出会った、純粋さを持った3人の子供たちに、屑屋が希望を見出す、という話なのですが、人々の心が荒んでいるという描写がわずかしか描かれてないので、もうちょっと説得力のある描き方はできなかったのかなぁ、とは思いますが。

 アニメ自体のクオリティは満足のいく出来でした。唯一のアクションシーンともいうべきシオマネキとの戦闘シーンもよく出来てましたし。ただあの場面でゆめみが前に出てくるのは、原作だとそれこそ女神が降臨したかのような神秘的な印象の場面だったので、そこはちょっと描写不足だったかなぁ。その直後の本編のラストシーンは文句なかったですが。

 最後の最後で、ゆめみを「生き返らせる」ことができる希望を屑屋が見出したものの、それが実現できなかったわけですが、でもそれはそれで良かったんだと思います。屑屋はもう死を待つばかりの身だったし、彼にとってゆめみの存在はいわば自分の半身のようなものだったから、ゆめみを置いて自分だけ天国に行くよりも、2人で天国に召された方が、お互いにとって幸せだったと思えますし。

 本編最後にあたる、ゆめみが機能停止してしまう場面と、後日談最後の、天国でゆめみと屑屋が再開する場面の両方で泣いてしまった。こんな展開卑怯だろ、って思っても、なぁ。というか隣の席の人も泣いてたし。