Primitive Ocean

 長文になる時用のブログ。

GODZILLA

 やっぱり放射能食ってるやつは違うな。
 よくぞここまでやった、って感じですね。日本のゴジラの精神をきちんと受け継いで、なおかつアメリカらしく凄まじくスケールの大きな作品に仕上がってますね。日本のゴジラに比べると、怪獣というよりは歩く大災害みたいなもので、敵対するムートーの方がまだ怪獣っぽく見えましたね。オスとメスで求愛したり、巣を破壊されて怒り狂ったりするあたりに生物っぽさがありましたし。
 ゴジラの必殺技である放射熱線もきちんと描かれていましたが、当たり前のように吐きまくるばかりか、反動で空まで飛べちゃう日本のものと違って、ここぞというときに使う切り札って扱いでしたね。まああの巨体はさすがに飛べそうにありませんが。
 この映画で描かれているのは、天変地異のような戦いの前には、人類は無力だってことなんでしょうね。実際人類側はゴジラとムートーの戦いにほとんど手出しできませんでしたし。電子機器に頼りすぎたがゆえに、ムートーの電磁パルス攻撃でほとんどの兵器は無力化し、性懲りもなく使おうとした核爆弾も、結局役に立たなかったばかりか、自分たちを危険に晒す羽目になった。人類にできたことは、せいぜいゴジラに勝利のきっかけを作るくらいでしたし。
 最後に起き上がったゴジラが海に帰っていく場面で、ゴジラのことを『救世主』と呼んでいたけど、ある意味傲慢な考え方ですね。ゴジラは単に、ムートーを倒しに来ただけなのであって、別に人類を救おうと戦ったわけじゃないのにね。まあフォードや芹沢博士に対しては、なにかしら思うところがあったっぽい描写はありましたけど。
 序盤の日本の描写は、まあお約束。