Primitive Ocean

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宇宙戦艦ヤマト2199 第五章「望郷の銀河間空間」

 今回はヤマト内部とガミラス国内で起きた叛乱が話の中心になっていましたが、ヤマト内部の叛乱は、やはり態度が怪しかった伊東と新見が首謀者でしたね。原作では叛乱の首謀者になる薮も叛乱に加わっていましたが、新見に唆されただけだったようで、あまり積極的ではなかったです。
 伊東と新見は共謀してはいましたが、その動機は全然違うものでした。新見はヤマト計画の実現性の低さに危機感を募らせていたのと、かつて参加していたイズモ計画を捨て切れなかったことから、人類が生き残るには新たな移住先を見つけるべきだという、あくまで人類が生き残るためにと叛乱を実行したのですが、伊東は一種の純血主義者だったようで、叛乱を起こしたのも、異星人の手を借りてまで生き残ろうとすることに極端な嫌悪感を抱いていたためだったようですね。古代たちを置き去りにしようとしたのも、かつて古代がメルダに好意的な態度を採っていたことが気に食わなかったからじゃないかと。まあそれが結局、新見との決裂を生んだわけですが。
 ガミラス側もこれと同じようなもので、異民族との同化政策を推し進めるデスラーに嫌気がさした純血主義者のゼーリックが、デスラーの暗殺を企てて自らがガミラスの指導権を握り、同志を募って異民族を滅ぼそうと画策したというものでした。しかし計画はデスラーには筒抜けで、ゼーリックが反旗を翻したところに現れることで、言い逃れできなくなくしたのでしょう。このあとゼーリックは、ゼーリックに取り入っていたはずのゲールに射殺されるのですが、これは伊東の腰巾着だったはずの星名が実は藤堂の送り込んだスパイで、叛乱を鎮圧する側だったという構図によく似ていますね。
 シュルツを見捨てるわ味方ごとヤマトを攻撃するわ自分より立場が上のものにへこへこ媚びへつらうわ、小物の悪党臭がぷんぷんしていたゲールが、まさかここで裏切り者のゼーリックを射殺することになるとは。性格的には救いようがないとはいえ、デスラーに対する忠誠心だけは本物だったということでしょうね。
 ドメルがあと一歩というところまでヤマトを追い詰めながら、ガミラス国内の事情で勝機を奪われるのは、原作で同様にあと一歩のところまでヤマトを追い詰めたのに、ゲールの横槍のせいで勝機を逃したエピソードを意識したものでしょうね。
 なんか露骨に伏線張り過ぎって思っていたけど、やはり雪=ユリーシャというわけではなかったようですね。まあまだなにか秘密が隠されているようですが。
 てっきり真田さんは、拘束されていたけど腕を取り外して脱出したとか、中性子が放出されたけどサイボーグだったから大丈夫だったとか、そういう話になると思ったのに、全然そんな話にならなかったな。もしかして、真田さんはサイボーグじゃない? あと助かる手段があるんだったら死亡フラグみたいな話するなよ。
 ビーメラ星人は出てきませんでしたが、ビーメラ星は出てきましたね。あの巨大昆虫に百合亜ちゃんがエッチなことをされる薄い本が出ると見た!
 というか最近ヒルデちゃんが出てこないんだけど。ガミラス国内は色々やばいことになっているし、ヒルデちゃんの安否が気になるところだ。