Phantom 〜Requiem for the Phantom〜 第１４話「監視」

　キャルのことは、レイジがマグワイヤの追及を逃れるためについた嘘だったはずですが、無意識的にキャルの才能をレイジは見抜いていたのか、初めて銃を触ったはずなのにレイジがアドバイスしただけでキャルは見事に銃を扱い、さらに早撃ちまでこなしていましたね。ですがキャルにとってそれは、ジュディの仇を討つという目的があるとはいえ、映画の憧れの登場人物を真似た遊びのようなものであり、その銃で人の命を奪うとなるとまるで違ってくる。自身がその経験を乗り越えてファントムになったレイジには、その世界に足を踏み入れることがどういうことか痛いほどに分かっているから、キャルをそこから先に進ませたくないんですね。
　かつてレイジがエレンから訓練を受けた場所で、今度はレイジがキャルを訓練する。そしてエレンがレイジの才能に驚かされたように、レイジはキャルの才能に驚かされている。奇妙な巡りあわせですね。